大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)1204号 判決

控訴人は、右和解においては旧債務二口を消滅させ、新たに右和解に基く新債務を創設したものであるから、旧債務を担保する抵当権の存続する余地はないと主張し、被控訴人は、右和解は梶浦が旧債務二口とこれを担保する抵当権の存在を確認したもので、この確認と同時に停止条件付代物弁済契約をしたものであるから、昭和二八年一一月一二日言渡の最高裁判所の判決(最高裁判所民事判例集七巻一一号一、二〇〇頁参照)の趣旨に従つて、右停止条件付代物弁済契約はこれを代物弁済の予約と解釈すべきものであると主張し、互にはげしく争つている。本件和解によつて、旧債務二口及びこれを担保する抵当権が消滅し、新債務が発生したものかどうかの認定は暫らく措き、かりに抵当権が存続するものとし、従つて本件和解における停止条件付代物弁済契約が、同一債務につき従前の抵当権設定契約に附加して締結されたものとしても、必らずしもこれを代物弁済の予約と解さなければならないものでもないというべく(最高裁判所昭和三一年(オ)第三七六号、昭和三二年一二月五日第一小法廷判決ジユリスト一四七号八〇頁参照)、さきに認定した本件和解の成立するに至つた事情並びに本件和解の趣旨等にてらせば、その文言どおり月賦弁済契約の不履行を停止条件とする代物弁済契約がなされたものと認めるのを相当とする。

(角村 菊池 吉田)

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